機動少年XX

機動少年XX/立木大和/全2巻


90年代半ば~後半にかけてガンガンとガンガンWINGで連載されていた作品。



・内容
20世紀末、日本に無数の小惑星群が襲いかかってきて都市の80%が壊滅。
人々の心は腐敗し、凶悪犯罪は増加し続け、世紀末都市と化していく一方。
この荒廃した日本に再び秩序を取り戻すリーダーを養成すべく、文部省は「武真館学園」を創設したのでした。
武真館学園は文武両面が優れていなければ入学が許されない日本の最高教育機関です。

物語の舞台は武真館学園が創設されてから5年後。
武真館学園への入学が決まっている伊集院クレフという女の子がいます。
彼女が登校をすると、突然ベンケイという男に襲われます。
ベンケイは武真館学園に合格できなかった恨みから、新入生を次々と襲っていたのです。

そんなクレフのピンチに一人の少年が登場。名前は皇士郎(すめらぎしろう)。この作品の主人公です。
士郎も武真館学園へ入学が決まっており、ベンケイを倒してクレフを救うのでした。
そして無事に登校した士郎とクレフは、紅つるぎという同級生の少年と仲良くなります。

この作品の肝となるのが、「キドウ」という言葉。
武真館学園ではあらゆる武道全てをキドウという呼び方で統一しています。
漢字はそれぞれ違い、拳は機道、剣は輝道、弓は葵道、近代兵器は機道、馬術は騎道、といった感じに。
ちなみに士郎は機動という独自の武術を使います。そしてこの作品の悪役である軍団の名前は危道衆。

キドウの由来は戦国時代で、気功術という超人的な力を使うお侍さん方の一族です。
戦の勝敗すら決定する力を持った彼らは、人々から気道の者と呼ばれていました。
やがて彼らは一人一人が自分の技を磨き、様々な分派を作り上げて己の技にキドウという名前を付けたのでした。
それが拳の機道だったり剣の輝道だったりするわけです。そして子々孫々へ代々伝えていったと。
そんなキドウの血を今の世に受け継いでいるのが、士郎、クレフ、つるぎ、そして武真館学園理事長の理沙。
こんな感じで、とにかく全てが「キドウ」という言葉に繋がっているのです。

武真館学園の理事長室には、この世界を滅ぼすものを封じ込めた伏魔秘岩というものがあります。
伏魔秘岩には人の形をした鍵穴が開いており、ひょんなことからクレフがそこにハマってしまう事態に。
すると伏魔秘岩は封印を解き始め、クレフは取り込まれてしまいます。
封印を解く鍵となるのはキドウの人間でなくてはならず、その血を引くクレフは最適な存在だったのです。
ここでチャンスを伺っていた危道衆の連中が現れ、伏魔秘岩ごとクレフをさらって行ってしまうのでした。

伏魔秘岩に取り込まるとどんどん気を吸い取られていき、
最終的には目覚めたホロボスモノによって食われ死んでしまいます。
急いでクレフを助けに向かった士郎は、途中で危道のルゥを倒して封神拳というものを入手。
そして危道衆のアジトである富士山山頂へと到達します。

危道衆のボスである伊達を倒し、伏魔秘岩を破壊してクレフを救出する士郎。
伏魔秘岩が破壊されたことによって、目覚める前に死んでしまったホロボスモノ。
伊達は死者を操る力を持っており、自らが乗り移ることでホロボスモノは復活を果たしてしまいます。
力を使い果たしていた士郎ですが、クレフと理沙の力を借りて見事ホロボスモノも撃破。
しかしホロボスモノは最期に士郎を取り込んで消えていくのでした。

21世紀初頭、人々は平凡な日常を過ごし日本は平和でした。
つるぎと一緒にいつものように武真館学園へと通っていたクレフは、登校途中に一匹の捨て犬を拾います。
犬には首輪が付いており、そこにはシローという名前が書かれていたのでした。

学校に今日一日だけシローを置いてもいいという許可を担任の理沙からもらったクレフ。
クラスのみんなで休み時間にシローと遊んでいると、ベンケイが喧嘩をふっかけてきます。
つるぎはベンケイにやられてしまい、シローと一緒に逃げるクレフ。

追い詰められたクレフは、周りの風景や現在の状況を見て既視感を覚えます。以前にもこんなことがあったと。
そしてあの時助けてくれた人の名前を思い出します。「シロウ」と。
すると胸に抱いていた犬が光を発し、少年へと変化。少年はベンケイをやっつけてクレフを救います。
その少年は、紛れもなくあの士郎なのでした。

ホロボスモノに取り込まれた士郎は、中で女神と出会います。この女神こそがホロボスモノの正体。
以前は勝利の女神(ニケ)と呼ばれており、ホロボスモノとは現代の人間が付けた名前。
ニケは地球の生物が進化していくのをずっと助けてきました。
新しい生物が誕生すればそれに力を貸し、旧時代の生物は滅んでいく。
滅んでいく生物にとってはニケは滅ぼすものであり、そこから名付けられたというわけです。

しかしこの時代の生物、すなわち人間はニケを研究して逆に操るほどの力を持っていました。
もうこの星にはいられないということで、ニケは別の惑星へ旅立つことに。
ニケが「最後に1つだけ願いを叶えてあげる」と士郎に言うと、
士郎は「みんなが平和になれますように」と願うのでした。

士郎の純粋な願いに感動をしたニケは、全知全能をかけて平和を取り戻します。
そして特別に士郎とクレフの再会を感動的なものに演出してくれたのでした。

「ただいま」という士郎に、全てを思い出したクレフは「おかえり」といって抱きついていくのでした。



・感想
途中でガンガンからガンガンWINGに左遷されてしまった作品。具体的には全15話中、ラストの4話。
当時のガンガンWINGは季刊誌だったので…このラスト4話を描くのに1年かかっている。
はっきり言ってしまうと、面白くない。絵もお世辞にも上手いとは言えない。というかむしろ…。
残念ながら、個人的には左遷も致し方なしと言わざるをえない。

まぁでもインパクトのある作品ではあったかもしれない。
主人公の士郎が初登場するシーンでいきなりクレフのおっぱいを吸っていたりとかね。
ベンケイの攻撃でクレフの服が斬られ、おっぱいが丸出しになったすぐ後にこれ。
クレフはバスト93あるらしいけど、貧乳にしか見えないのは作者の力量なんですかね。

タイトルの由来。
どう見てもガンダムのパロであることは言うまでもなく。ただ一応考えてはいるらしい。

「機動少年」というのは機動という武術を使う少年だから。「XX」にはいろいろあるようです。
1巻の巻末に載っているあとがきマンガによると、
・以前書いた短編「運勢X」の次にくる漫画という意味
・Xファイルのファンだから
・アメリカ映画館の「成人指定・ハードコアもの」という意味(X指定)
だそうで。

ちなみに作中だと、XXとは伝説の決闘宣誓のことです。
「闘いにおいて頭上で己の拳をX字に交差させることにより、この闘いに自らの命をかけるという決意表明」
…だそうです。第1話より。

キャラ的には理沙が一番最初に誕生したキャラで、本来は主人公の予定だったとか。
自由に体の大きさを変えられる妖精人という設定だったけど、
友人に本当にそれをコントロールできるのかと言われ設定変更。

伊集院クレフの名前の由来は、作者が「伊集院光」と「G-クレフ」のファンだったことから。

最後に生まれたキャラは紅つるぎ。
士郎のライバルキャラとして作ったつもりが、戦うことはなく普通の仲間に。
記憶を無くした士郎の双子の兄だったという設定も一時期あったそうで。

つるぎは本来、仲間を作ったりつるんだりするようなキャラではなかったとか。
「どの雑誌にも路線ってあるんですね」と書いていることから、
編集の意向でかなりいろいろといじられたのかなぁ…というのが伝わってくる。

ちなみに立木大和先生は1年弱の間、江川達也先生のアシスタントをしていたとのこと。
東京大学物語の10巻末にアシスタント漫画を描いているそうです。
そういえばHAPPY BOYとこれって確か連載時期かぶってたような…。
[ 2012/09/29 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(1)

椎名くんのリーズニング・ファイル

椎名くんのリーズニング・ファイル/あさみさとる/全2巻


ガンガンで連載されていた推理漫画。



・内容
椎名央という高校1年生の少年が、身近で発生した様々な殺人事件を推理して解決していく作品です。
椎名くんには榊りえという幼馴染の同級生がいて、いつも一緒に行動しています。

作中にちゃんと読者も推理できるようヒントが散りばめられているので、
犯人を予想しながら読める作品となっています。ただし難易度は低め。



・感想
シンプルな推理漫画。
最初は前後編の読み切りとしてガンガンに掲載された作品で、好評だったのか後に連載されることに。
単行本的には1巻に収録されているFile.0「遺言」がその読み切り版で、File.1「鏡」からが連載版。

タイトルにもなっている主人公の椎名くんの設定は、コナンと金田一少年を足して2で割った感じ。
幼馴染の女の子がいつもくっついてくるという点はどちらの作品とも共通。
読者にも推理が可能な作りにはなっているけど、難易度は低い。
推理作品が好きな人なら、全部の事件で簡単に犯人が分かってしまうと思う。

1巻、2巻ともに巻末おまけとして、椎名くんとりえの普段とは違ったイラスト&あとがきあり。
本誌で読んでいなかった人は2巻のあとがきを見ると分かると思うけど、単行本的には未完です。
3巻が出ることはなかったため、未収録分がある。

カバー下(裏)にはキャラの詳細データが載っています。1巻は椎名くんで2巻はりえ。
[ 2012/09/27 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(0)

すすめ!!ダイナマン

すすめ!!ダイナマン/池田匠/全6巻


ギャグ王とガンガンで連載されていたギャグ漫画。



・内容
ボムボム星という、幾多のヒーローを生み出した正義感の強い星があります。
主人公であるダイナマンは、このボムボム星の落ちこぼれ。
しかしヒーローとしてデビューさせなくてはならないため、一番平和な地球へと送り込まれたのでした。

ダイナマンによる地球での日常ぶりをメインとした4コマギャグ作品。
ダイナマンは爆弾を武器としており、ネタの9割は爆発オチです。

あまりのダメっぷりにボムボム星からダイナマンを連れ戻すために別のヒーローが派遣されてきたり、
邪魔星というボムボム星と対立している星から刺客が送り込まれてダイナマンを襲ってきたり、
一応メインとなるストーリーも少しあります。

最終回だけは4コマではなく、普通のストーリー作品。
ボムボム星の王様と邪魔星の皇帝が地球にやってきて最終決戦。
ダイナマンはやられて死んでしまいますが、ハイパーダイナマンとして復活。相手を倒します。

ハイパーダイナマンはボムボム星には戻らず、悪人たちを全滅させるまで残ることを決めたところで終わり。



・感想
ギャグ王で始まって、途中でガンガンでも同時に連載されることになった珍しい作品。
なかなか面白い作品なんだけれど、ほとんどのネタが爆発オチに収束するのでマンネリ感はあるかもしれない。
爆発オチというと…コロコロで連載していたむさしのあつし先生のボンバーマン漫画がそうでしたなぁ。
設定としては正直、ダイナマンとボンバーマンはかなりかぶっている。
実際、一番最初にこの作品が掲載された時はボンバーマンだったような…。

全ての巻で巻末に「ダイナマン世界平和向上委員会」が掲載。
これはギャグ王本誌の方で読者から募集していた怒りのおハガキをマンガ化したもの。
ダイナマンがその怒りの原因をどんどん爆発させてスカッとさせてくれます。

そういえば全巻で作者の顔が映っている写真が載っているんだけど、これが相当なイケメン。
まぁ写真写りがやたら良くて、実際に会うと別人と言われるらしいですが。
[ 2012/09/25 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(0)

もけけ日記

もけけ日記/桜井蓮哉/全2巻


ギャグ王で連載されていた4コマギャグ漫画。



・内容
ダチョウのような謎の生物もけけが、藤沢由良という中学生の女の子の家に突然現れます。
みけけ、うけけ、めけけという3匹のチビもけけ?もおり、由良はもけけたちを飼うことに。
このもけけたちと由良一家、それに由良の学校の友達でドタバタ騒ぎを繰り広げていくギャグ漫画です。

最終回だけはシリアスなお話で、もけけが異星からやってきた存在だというのが判明します。
もけけたちは地球の大気汚染に対する免疫がなく、長く滞在していたため病気に。
このまま滞在を続けていると死んでしまい、由良を悲しませるだけになるので帰ることにします。
帰宅した由良は何も言わずにどこかへ行ってしまうもけけを見て、泣きじゃくるのでした。

自分の記憶だと、確か本誌に掲載された最終回はここまでだったと思います。
当時は後味の悪さに驚いたもんですが、単行本では描き下ろしで続きがあります。

悲しむ由良を見て、もけけは自分の羽を一枚抜いて落としていきます。
そして翌朝。もけけの羽は無くなっており、代わりにチビもけけが誕生しています。
地球で生まれた生命なら環境にも適応できるだろうということで、
もけけが由良のために残した贈り物なのでした。



・感想
隠れた名作。
ギャグのセンスはあるし、もけけたちもかわいいのでギャグ王の中でもかなり好きだった作品。
内容の方でも触れているけど、本誌でしか読んだことがない人は2巻を買って読んだ方がいいと思う。
最終回の内容が補完されているのでね。作品に対する印象が変わる。

1巻の真ん中あたりに作者のご挨拶と、「単行本発売の惨劇」という描き下ろし4コマが1本。
それと1巻2巻ともに、カバー下に作者日記が掲載されています。ちなみに自画像はもけけ。
[ 2012/09/23 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(0)

怪傑!オピウム君

怪傑!オピウム君/山藤ひろみ/全2巻


ギャグ王で連載されていた作品。



・内容
悪魔の子供が集まる悪魔手小学校が舞台となる作品です。
主人公のオピウムは学級委員を務める優等生。
メデューサの血を引いていて、悪い生徒はお仕置きとして石にしてしまいます。

登場人物は一人を除いて全員悪魔。
でも獣耳や羽が生えてたりする以外、見た目はほとんど普通の人間です。
性格も普通の子供。

途中でココという天使が登場。
天使は悪魔と敵対する存在なので生徒たちに恐れられていますが、オピウムと意気投合して仲良くなります。
これ以降レギュラーキャラとして登場。
ココはオピウム以外の悪魔は嫌っているため、毎回のように揉めてはトラブルを巻き起こします。

最終回ではココが天界へ帰ることになり、オピウムとずっと友達でいるという契約をします。
契約書に押すハンコがなかったため、ココはハンコの代わりにオピウムにキスをして帰っていくのでした。



・感想
さすがに最近は内容の部分が冗長すぎる感じがしたので、
今回からはギャグ漫画や有名な作品以外もできる限り簡潔に。
その分、この感想の部分で見所を補足していく形にしようかなと。

とりあえずこれは普通の作品。悪魔という設定がもう少し生かされていると良かったかな。
オピウムがメデューサであるのと、オピウムの親友のアメリックが吸血鬼であることぐらいなんで。
でも少年向け作品としてみればこれぐらいでいいのかもしれない。

1巻の巻末に巻末特別企画として「性格判断テスト」あり。
オピウム君に登場する主要4キャラのうち、自分がどのタイプなのかを調べられる。
2巻の巻末にはおまけマンガ「はぐれ女医 お命預かります」が掲載。
オピウム君に出てくる保険医のミツコ先生を主役とした4ページの短編ギャグ。
[ 2012/09/21 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(0)

HDD復旧作業

1週間ほど前、外付けHDDの調子が悪いことに気付く。
普段ほとんど使っていないので、もっと前からおかしくなっていたのかもしれない。

今回おかしくなったのは1TBのHDD。3年ぐらい前に買ったやつです。
ドライブを開いてみても真っ白でファイルが1つも表示されない。
空き領域はそのままなので、ファイルが消えてしまったというわけではないようだ。

一度HDDの電源を落として再度入れてみる。
すると「キュイーン、カチッ、カチッ」という音が。
HDDクラッシュを経験したことのある人なら分かる例の悪魔の音ですわ。

それでもHDDは普通に立ち上がり、中身も全て無事。
しかしHDDが読み込めなくなるのは時間の問題なため、早急なバックアップの必要性を感じる。
仕方ないので、バックアップ用に外付け2TBのHDDを購入することに。
インターネットから注文したら納期約1週間。13日に注文して19日着。

これでバックアップができる!と安心していたのも束の間。
2TBHDDを接続している最中に電源が落ちるアクシデント。
この時は何とも思っていなかったんだけれど、起動してから地獄が待っていた。

まずPC自体がなかなか立ち上がらない。5分ぐらい経ってようやくログインパスワード入力画面に。
すると画面が真っ暗になり、そこからさらに5分ぐらい経過してようやく完全に立ち上がる。
そして1TBHDDがデバイスエラーを吐き出す。

コンピューターを開いて確認すると、ドライブ自体は表示されている。
しかしドライブ自体の容量と空き領域が表示されている部分が空欄になっている。
中身を観ようと開こうとすると、フォーマットされてないのでフォーマットしますか?みたいなメッセージ。
これは当然のことながらキャンセル。
プロパティを見ると、容量・使用領域・空き領域の全てが0になっていた。

次にディスクの管理で見てみると、ファイルシステムがRAWになっている。
これが原因か?と思い、対策を調べてみることに。

何となく一度HDDの電源を落として入れ直してみると、今度はドライブ自体が完全に表示されなくなる。
何度か繰り返しても表示されることはなく、HDDも静かなまま。アクセスしにすらいっていないようだ。
次にとった行動は、PCの再起動。するとHDDへのアクセスが復活し、ドライブにも再び表示されるようになる。
ファイルシステムは相変わらずRAWのままで、容量も0のまま。
ただ1つ変わった部分があり、ドライブを開こうとすると「パラメーターが間違っています」と出てくるように。

とりあえず調べて出てきたTestDiskを使ってみる…が、効果なし。パーティションが全く表示されない。
次にファイナルデータなど、いくつかのサルベージソフトの体験版を落として試してみる。
これも効果なし。復旧可能なファイルが1つも表示されない。
もうお手上げか?と半ば諦めムードが漂い始めるが、もう少し調べてみることに。

ソフトを使っての復旧はまず不可能というのが分かったため、
外付けのケースを取り外して内蔵として接続する、何度も電源を入れ直すなどのハード的な対策に行き着く。

まず試したのは電源を入れ直す方法。
でもさっきこれやったらHDD自体認識されなくなったからなぁ…と、この時は完全に疑ってかかっていた。
相変わらずの「キュイーン、カチッ、カチッ」という音。
やっぱダメか、と思ったら…ディスクの管理に表示されたドライブのファイルシステムはなんとFAT32。
次のコンピューターの方を見ると、空き領域の表示が復活しているではないか。

ドライブを開いてみると、普通に開ける。そしてファイルも全て残っていた。
いくつかのファイルを確認してみたが、破損している様子も見られない。
これは神様がくれたラストチャンス!と思い、急いで2TBHDDへバックアップを開始。

そんなこんなで現在はバックアップの最中です。
残り時間がおよそ40時間とか、1日半以上かかる計算になってますが。
電源落とさない限りは大丈夫だと思うけど、それでも最後までサルベージしきれるかの不安はもちろんある。

まぁしかし調べまくっていろんな難しい方法も試したけれど、
結局「電源を入れ直すだけ」というもっとも原始的な方法で復旧するとは…。
悩んだ時間を返せって感じ。でもまた1つ良い経験にはなった。
なんだかんだで今回を含め、HDDクラッシュ後の復旧率は3/5の6割と高確率。
おかげでかなり古いファイルもちゃんと残っていたりする。まだ20世紀だった頃のやつとかね。
Tags : 雑記
[ 2012/09/20 ] 雑記 | TB(0) | CM(0)

Noesis

Noesis/喜名朝飛/全1巻


90年代後半にガンガンで連載されていた作品。



・内容
「審判の日」と呼ばれる悪夢によって世界が崩壊してから15年後。
水上都市「海封」がこの物語の舞台となります。

主人公は礫という15歳の少年。
かつて繁栄していた街は海の底へと沈んでしまっていて、
そこから使えそうな物を見つけ出しては売り払うジャンク屋をやっています。

ある日、いつものように海へ潜っていると、建物の屋上から女の子が突き落とされるのを目撃します。
女の子はそのまま海へ落ちたため、急いで救出する礫。
金色の髪に透き通ったエメラルドの瞳をした宝石のような娘で、名前はシンディー。
海封へ来るのは初めてらしく、礫は街を案内してあげることに。

シンディーの目的は、体のどこかに烙印がある人物を見つけること。
10年前にシンディーの兄に重傷を負わせており、その復讐をしようとしています。

礫の家へ戻ってきたシンディーは、ここで一晩泊まることに。
シンディーは眠っている礫の背中に烙印があるのを見てしまい、銃を突き付けますが、
一日を一緒に過ごして礫の優しさに触れたシンディーは、結局撃つことはできず家を飛び出していくのでした。

翌朝、目覚めた礫はシンディーがいないことに気付きます。そして外は大雨。
心配して探しに出かけた礫はシンディーが暴漢に襲われて自分の名前を呼んだのを聞き、助けに行きます。
幸いにも未遂の状態でシンディーを助けることができてホッとする礫ですが、
この騒ぎを裏社会の組織「ゲーテ」の連中が見ており、シンディーへ接触してきます。

ゲーテの総帥はディーレン。シンディーの兄です。
ゲーテの連中街にシンディーがいるかもしれないという情報を知らされていたため、保護しに来たわけです。
帰りたがらないシンディーを助けようとする礫ですが、ゲーテの一人に服を引っ張られて破けてしまい、
背中にある刻印を見られてしまいます。

ディーレンは顔に大傷を負っており、これをやったのは刻印のある人物。
ゲーテの部下たちもそれは知っており、見つけ次第始末するように言われているため、
礫は銃で撃たれてしまいます。しかし…なんと弾丸は礫に当たる寸前で静止。
その後も発砲されますが、一発たりとも当たることはなく全ての弾丸は礫の寸前で静止するのでした。

礫の仲間の手助けでその場を脱出し、家へと戻ってきた二人。
礫はシンディーに自身の持つ特殊な能力、そしてその能力のせいで研究所に連れて行かれ、
刻印を押されたことを話します。それをやったのが顔に傷のある男(礫自身が付けたもの)だということも。

シンディーはそれが兄であると分かっていますが、
今までは刻印のある人物にやられたということしか知らなかったため、
先に兄が刻印を押していたというのを知って困惑するのでした。

翌日。ゲーテの連中に家が特定されたため、地下を通って逃げる礫とシンディー。
地下にも追っ手が次々とやってきて、どんどんと追い詰められていきます。
実はこれは現場でゲーテの連中を指揮しているトゥバンという男の罠であり、
二人は海へと出れる出口へ逃げ込むように誘導されていくのでした。

トゥバンの思惑通りに脱出すると、そこには膨大な数のゲーテの連中と飛空艇が待ち構えてます。
そして飛空艇にはディーレンの姿。
礫はディーレンが例の顔に傷のある男だというのを確信し、斬りかかっていきます。
しかし兄を攻撃しないように叫ぶシンディーの声が耳に入り、躊躇する礫。
その一瞬を突かれ、逆に礫はディーレンに斬られてしまいます。

礫とディーレンの因縁。
10年前、研究所へと連れてこられた礫は純粋殺戮兵器として育てられていました。
これはディーレンの前の総帥が望んだことですが、
新しく総帥となったディーレンは礫を殺すように命令をします。

実験材料としての扱いしか受けていなかった礫にはゲーテの連中を殺してやるという感情しかなく、
ディーレンの顔に傷を付けて逃げ出したのでした。
そしてそれ以降、礫も復讐のために顔に傷のある男を探し続けていたと。

トドメを刺そうとするディーレンですが、礫の能力が目覚めます。
ディーレンは飛空艇を発進させ、主砲で礫を殺そうとしますが、礫が乗り込んできて主砲を破壊。
フルチャージ中だった主砲は大爆発を起こし、飛空艇はディーレンと共に沈んでいくのでした。

エピローグ。
1年後。相変わらずジャンク屋生活を続ける礫。シンディーも現在は海封に住んでいます。
二人は待ち合わせをし、1年前に飛空艇が沈んだあの場所へとやってきて花を手向けるのでした。



・感想
喜名朝飛先生は斬郎汰が初の連載作品で、このNoesisは2作目。
キャラの描き分けはできているんだけど、バリエーション自体は少ないようで、
主人公である礫の顔が斬郎汰と一緒だったり…。髪型も近いので同じキャラに見える。
他のキャラも斬郎汰で見たことのある顔がチラホラ。特にトゥバンと卯水はどこから見ても同じ顔。

まぁ違う作品だからこれに関しては全く構わないんだけども。1つの作品内で描き分けができてれば十分。
髪型が違うだけで顔自体は全く同じっていう、描き分けができてない作品も多いからなぁ。

正直なところ、喜名朝飛先生はそんなに絵がうまいというわけではない。
斬郎汰もこれも表紙だけ見たらそうは見えないかもしれないけど、中身読んだらそう思うはず。
でも自分はこういう絵柄が好きだったりする。
喜名朝飛先生の作品は斬郎汰とNoesisしか読んだことはないけど、他の作品も読んでみたい気にさせられる。

巻末におまけページあり。
Noesisから礫、シンディー、斬郎汰から斬郎汰、泉が登場して、
喜名朝飛先生自身を含む合計5人で仕事場の紹介をしている。
この中で気になったのが、マンガ3000冊を収納しているという特注の巨大本棚。
自分の場合だと最低でもこの本棚が2つはないと全部は納まりきらないだろうなぁ…。

それとシンディーにはモデルとなる人物がいて、女子プロゴルファーのマクガイヤという人らしいです。

微妙に忙しいので、明日からはまた少し更新ペースが落ちる予定。落ち着くまでは2日に1回かな。
年内には終わらせたいけど、終わるだろうか。
[ 2012/09/19 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(0)

幕末風来伝 斬郎汰

幕末風来伝 斬郎汰/喜名朝飛/全6巻


ガンガンで連載されていた幕末を舞台にした作品。



・内容
主人公は斬郎汰という14歳の少年。
見た目は10歳ぐらいの小さな少年ですが、その外見に似合わない長尺刀を所持しています。
その斬郎汰が旅の途中で荷運びのおじさんに乗せてくれるようお願いするところから物語は開始。

斬郎汰がおじさんに名前を名乗ると、突然荷台から少女が飛び出し、襲いかかってきます。
少女の名前は都築泉(つづきせん)といい、斬郎汰と同じ14歳。
「血袴の斬郎汰」に両親を殺され、その仇討ちのために一人旅をしています。
しかし泉は斬郎汰の姿を見て人違いだということに気付くのでした。

泉の両親の仇である斬郎汰とは、大柄で左腕に傷のある男。
二人とも荷台に乗せてもらっていると、野盗に襲われます。
ただの子供だと思われていた斬郎汰は長尺刀を軽々と使いこなし、次々と野盗を倒していきます。
その光景に戦慄した野盗のボスは泉を人質に取り、自らを「血袴の斬郎汰」と名乗るのでした。

野盗のボスである「血袴の斬郎汰」は偽者であり、本物は長尺刀を操る子供の斬郎汰。
左腕に傷もあることから、泉はこの偽者が両親の仇であると確信。
しかし人質となっていて何もできない無力な自分が悔しくて涙を流します。

自らの名前を勝手に使って次々と悪事を働いていた偽斬郎汰に、斬郎汰の怒りが炸裂します。
斬郎汰の中には鬼神と呼ばれる力が眠っており、怒りと共にその圧倒的な力が解放されます。
この状態の斬郎汰は抑制が効かず、ただ目の前の人間を殺していくのみ。
泉もそれを悟り、両親の仇が討てるなら自分は死んでも構わないと、
偽斬郎汰の刀を握って動きを止め、斬郎汰に自分ごと殺すようにお願いするのでした。

その光景を見た斬郎汰は、過去に同じような出来事があったのを思い出します。
斬郎汰も両親を殺されており、母親が最期の瞬間に相手の刀を握って自分ごと刺すように言ったことを。
正気に戻った斬郎汰は偽斬郎汰だけを殺し、泉を助けるのでした。

両親の仇は討てた泉ですが、行く所もないため斬郎汰の旅に同行します。
斬郎汰の旅の目的も泉と同じく、両親の仇討ち。斬郎汰と同じく長尺刀の持ち主です。
そして立ち寄ったある町で人斬りの噂を聞き、その正体を確かめに行きますが、別人だということが判明。
この人斬りは3人組で、定期的に獲物を探しては願いを叶える代償として殺人を繰り返しています。

泉がこの人斬りたちのターゲットに選ばれてしまい、助けに行く斬郎汰。
2人を倒し、伊舎那という目が見えないことから心眼を会得したリーダーと対戦する斬郎汰。
伊舎那はその心眼で人の過去も覗くことができ、斬郎汰の秘められた過去が明らかになっていきます。

父親は有名な刀工だったこと、「牙鉄」という呪われた長尺刀を作っていたこと、
道場を開いて剣を教えていたこと、斬郎汰の兄弟子となる疼夜という男がいたこと、
その疼夜が牙鉄に魅入られていたこと、牙鉄を持ちだして斬郎汰の両親を殺したこと。

自らの過去を覗かれた斬郎汰は怒りから鬼神の力を解放させますが、
伊舎那との決着は付かず、やがて伊舎那は立ち去っていくのでした。

次にやってきた村で睦月という少女と出会う斬郎汰たち。
睦月は兄を探しており、この村にある寒月流という道場にいることまで突き止めています。
寒月流は力によって村を支配しており、そんな悪い連中に手を貸している兄を連れ戻しにきたわけです。
兄の名前は九郎。

寒月流の道場に潜入した斬郎汰は、九郎と遭遇。
九郎の目的は、寒月流の本当の師範の救出だというのが分かります。
今の寒月流を仕切っているのは疼夜に息がかかった悪いやつらであり、
斬郎汰と九郎は協力して寒月流を壊滅させ、本物の師範を救出。
睦月と九郎も再会を果たし、村を立て直していくべく頑張っていくのでした。

九郎は疼夜に会ったことがあり、詳しい情報を聞いた斬郎汰。
疼夜は京都で部下を集めて何かをしようとしているらしく、京都へ向かうことを決意するのでした。
疼夜の部下である卯水に見張られているとも知らずに…。

疼夜には近衛十二士という精鋭部隊の部下がおり、斬郎汰へ次々と刺客を送り込んできます。
最初に戦ったのは亥門という男。武器コレクターであり、斬郎汰の持つ長尺刀を狙ってきます。
斬郎汰の持つ長尺刀の名前は滔鉄(とうてつ)。
牙鉄に魅入られていた疼夜がいつか行動を起こすのではないかと危惧していた斬郎汰の父親が、
牙鉄に対抗できる刀として作り出したものです。
死に際に隠し場所を斬郎汰に教え、以後斬郎汰はこの刀を持ち疼夜探しを続けていたわけです。

2人目の刺客は子々という女。泉が操られて大ピンチになりますが、そこを伊舎那に助けられます。
伊舎那は斬郎汰の秘められた過去をもっと知りたいと思っており、
前回覗くことができなかった斬郎汰にとって一番封印したい記憶を覗くのでした。

それは深雪という女性を殺してしまった記憶。
深雪は近所に住んでいたとても仲の良かった女性で、斬郎汰にとっては実の姉にも等しい存在。
深雪は疼夜に恋をしており、道場へ差し入れに行くと、そこに待っていたのは死体の山。
生きているのは斬郎汰と疼夜の2人だけ。
疼夜に斬りかかっていく斬郎汰を見て、深雪は疼夜をかばって斬郎汰に斬られてしまい、亡くなるのでした。

伊舎那は斬郎汰と疼夜の戦いが見たいと言い残し、去っていくのでした。

何度も敵に捕まり、さらには操られて自ら斬郎汰にまで怪我をさせてしまった泉は、
これ以上一緒にいると斬郎汰に迷惑がかかると思い、一人出ていきます。
泉は斬郎汰の中で何よりも大切な存在になっていたため、一人になった斬郎汰は腑抜けてしまいます。

それでも京都へとたどり着いた斬郎汰。
情報を集めていると、泉が他の男と仲良く話しているところを目撃します。
相手の男は十二士の一人、巳道。
巳道は斬郎汰を倒すための餌として利用するため、泉に接触したわけです。

その後、巳道の罠に嵌っておびき出されてしまう斬郎汰。
鉄砲の一斉射撃を受けますが、なんとか回避して巳道と1対1の勝負をします。
しかし実力の差は歴然で、あっさりと斬郎汰が勝利。
巳道に連れられて泉もこの場に来ていましたが、巳道が泉を最後まで人質としては使わず。
それは利用しようと思って接触したつもりが、いつしか本当に泉に恋をしてしまっていたからなのでした。

巳道は最後に疼夜の場所を教えてくれたため、そこに向かう斬郎汰と泉。
次々と残りの十二士の襲撃を受けて最大のピンチが訪れますが、
なんと疼夜の部下でずっと斬郎汰を見張っていた卯水が裏切って助けてくれます。
卯水は疼夜を心酔していましたが、見張っているうちに斬郎汰の中に疼夜の闇を超える光を見出し、
心変わりをしたというわけです。

卯水の力もあり、ついに疼夜のいる不落城へとたどり着いた斬郎汰。
中へ入ると伊舎那と疼夜の側近である時が戦っています。
伊舎那は斬郎汰と疼夜の戦いを見たいと思っていますが、時は斬郎汰を疼夜の所へ行かせたくありません。
思惑が相反するため、こうして戦うことになったと。

時は伊舎那に任せ、疼夜のいる修羅の間へとやってくる斬郎汰。
部屋の前に泉を待たせ、疼夜との決戦に挑んでいきます。

疼夜と斬郎汰には圧倒的な力差があり、鬼神の力を解放してもボロ負けをしてしまう斬郎汰。
もう諦めようか…と思った時に、今まで出会ってきた人たちのことを思い出します。
そして部屋の前で待っていてくれる大切な人である泉のことも。

今までのように暴走するわけではなく、自らの意志で鬼神をコントロールできるようになる斬郎汰。
これによって疼夜を上回る力を手に入れ、疼夜を倒すのでした。
しかし最後の瞬間、疼夜は避けれるのにわざと斬郎汰の攻撃を受けます。
疼夜は自らが闇に支配されているのを分かっており、自分を倒して救ってくれる人を待っていたのでした。
それが斬郎汰であったと…。

疼夜は西洋人と取引をして日本全国で戦争を起こそうとしていたため、
その後始末を斬郎汰に頼んで死んでいきます。
国へ帰ろうとするその西洋人の船に乗り込んで行った斬郎汰ですが、鉄砲で撃たれて瀕死に。
最後の力で火薬を爆発させ、船を沈めるのでした。

エピローグ。
3年が経過。斬郎汰は船の爆発の後、戻ってくることはありませんでした。
泉は一人京都に残り、飯屋に住み込みで働く日々。
器量の良い美人に成長しており、泉目当てで来る男の客で飯屋は大繁盛しています。

そんな泉の所に、睦月と九郎が訪ねてきます。
ちょうど町では祭りをやっており、久しぶりの再会ということで3人で祭りに行くことに。

途中で2人とはぐれてしまった泉は、一人海辺で佇んで斬郎汰のことを思い出すのでした。
あれから3年。一緒に過ごした時間よりも、待っている時間の方が長くなっています。
泉は斬郎汰は一つの時代を救った時代の申し子だったのではないかと思い、涙します。

その頃、崖の上では伊舎那の姿が。
伊舎那は3年前、斬郎汰が船の爆発事故でいなくなった日と同じ日に失踪。
その伊舎那が戻ってきたということは…。

花火が打ち上がり、泉はその音に気付いて顔を上げると、そこには3年間待ち続けていた人の姿が。
泉はその人の胸へと飛び込んでいき、その頭上では祝福するかのように大きな花火が上がるのでした。



・感想
幕末を題材にした人斬りモノ。
斬郎汰と泉の関係や、少しずつ明らかになっていく斬郎汰の過去。
そして敵だった伊舎那や卯水が味方になってくれる、ザ・少年漫画というべき展開。

作品としては荒削りだけど、パワーがあって非常に面白い。個人的にはかなりオススメ。
マイナーだけど隠れた名作だと思うんだよなぁ。少し前に取り上げたバトルボイジャーもね。

カバー下は斬郎汰たちを使った現代のイラスト。
学校の制服きたりUFOキャッチャーやったりで、
幕末が舞台の本編では絶対に見られない違った一面が楽しめる。
[ 2012/09/18 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(2)

E’S

E’S/結賀さとる/全16巻




ガンガンファンタジーで連載されていた作品。
10年以上にもわたる長期連載作品でファンも多くいると思うので、
ストーリーは誰かがちゃんとまとめてるだろうということで簡潔に。



・内容
主人公は戒=玖堂という少年。アシュラムという企業の能力者舞台に属しています。
能力者とは、いわゆる超能力のような力を使うことができる存在。

物語の流れとしては、任務の途中で大怪我をした戒が浜辺に流れ着き、
そこを明日香という少女に保護されるところから大きく展開していきます。
戒は外の世界からいろんな情報を得ることによってアシュラムという企業の実態を知り、
やがてアシュラムを抜けることを決意。

戒、明日香、その義兄の勇基、それにマリアという同じ能力者の女性の4人がメインキャラ。
中盤からは勇基の家にてこの4人で生活をすることになります。

最終目的はアシュラムにいる戒の妹である光流。
戒は光流を助けるためにアシュラムへ乗り込もうと最初のうちは考えていますが、
能力者たちとの戦闘などで真実を知っていくうちに、光流を殺すという結論にたどり着くのでした。



・感想
内容は99.9%以上を端折っているので、読んでも全く理解できないと思う。
登場キャラの名前も5人しか出してないし…実際はこの10倍ぐらいいるかも。
超重要キャラでラスボス的存在な曳士の名前も出していないからなぁ。
この曳士と戒、光流の関係が物語の重要な鍵を握っている。

作品の評価としては…普通。
正直なところ、世界観やストーリー展開にはそれほど感じるものはなかった。
ただキャラの魅力や絵のうまさなど、他の要素が優れているので相殺されてプラマイゼロ。

ちなみに単行本は10巻までがA5サイズで、11巻からは一回り小さいB6サイズ。
だから大きさが合わなくて気持ち悪いんだよなぁ…。

一応サイズが小さくなった理由は10巻の作者コメントに書いてあるので抜粋。

『本屋さんの漫画売り場に大きいサイズの本を置く棚が少ないことと、(巻数が増すと更に)
「もう少し安い方が…」とのみんなの声が前々から気になっていたところに
GFCが小さなサイズになり始めたので、「E’S」も可能ならシフトを…と、
8巻が出たあたりに思い立った次第にございます。
(物語のキリのいいところまで大きい版を出させてくれた旧エニックス様ありがとうございました)』

まぁ11巻以降に合わせて1~10巻もB6サイズの新装版が出ているようなので、今から集めるならそっちですな。

エニックス漫画特集を始める前にも触れたことがあるけど、この作品の最終巻が出たのは2010年と最近。
連載期間だけならハーメルンやグルグルより長いので、おそらくエニックス系では最長だと思う。

最後に本編以外の収録情報。
1巻…あとがきオマケまんが(クリスマスバージョン)
2巻…あとがきオマケマンガ(夏バージョン)
3巻…Prelude to the death(月刊Gファンタジー平成9年2・3月号に掲載)、あとがきおまけまんが、
  巻末お手紙リクエストコーナー
4巻…あとがきおまけまんが、聖アシュラム学院白書
5巻…E’S外伝スペシャルショート、あとがきおまけまんが
6巻…聖アシュラム学院白書2、あとがきおまけまんが
7巻…Canon-追奏曲-、聖アシュラム学院白書3、あとがきおまけまんが
8巻…おまけ4コマ、あとがきおまけまんが
9巻…番外編「誕生日綺想曲」(戒の誕生日のお話)、おまけ4コマ、あとがきおまけまんが(連載50回SP)
11巻…特別編「夕日のCarillon ~YUUKI EDITION~」、あとがきおまけまんが(人気投票結果発表)
12巻…特別編「昔日のCarillon ~ASUKA EDITION~」、聖アシュラム学院白書4、あとがきおまけまんが
13巻…聖アシュラム学院白書5、あとがきおまけまんが

13巻までは10巻を除いて全て描き下ろしのオマケ付き。
物語が佳境に入ってきたためなのか、14巻以降は一切なし。

「Prelude to the death」はE’Sのプレリュード版にあたる作品。
E’Sの連載が始まる前に掲載された前後編の読み切りで、世界観や出てくるキャラも共通している。
戒と明日香のデザインは本編とは結構変わっているけども。
その辺はあとがきおまけまんがでもネタにされていたりする。

「E’S外伝スペシャルショート」はメインキャラ4人で海へ行くお話。
「聖アシュラム学院白書」はE’Sのキャラを使った学園モノ。まぁオマケにはありがち。
7巻のCanon-追奏曲-は巻頭に収録されている話で、7巻に収録されている本編1話目(第34話)に繋がるお話。
11、12巻の特別編は勇基と明日香の出会いを描いた昔のお話。
[ 2012/09/17 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(0)

天空忍伝バトルボイジャー

天空忍伝バトルボイジャー/史村翔・結賀さとる/全4巻


ガンガンで連載されていた忍者モノの作品。



・内容
シノビの技を使う集団、バトルボイジャー。
彼らは神の剣の印を持つ者を探して旅をしています。
神の宿る星へとやってきたバトルボイジャーは、とある村にてコウトという神の剣の印を持つ子供を発見。
村の者に頼み込んでコウトを引き取るのでした。

それから10年後。
コウトは13歳となり、ウサギのプリン、バトルボイジャーのムサシ、リキドウと一緒に冒険をしています。
この10年間でコウトはバトルボイジャーの2人からシノビとしての技を叩き込まれており、
立派に成長を果たしています。

神の剣の印を持つ者は全部で5人。コウトたちは他の仲間を探して冒険をしています。
そしてある時、ミュウという男がリーダーの野党に襲われます。
ムサシとリキドウがその場を引き受け、コウトとプリンは森へ逃げ込むことに。
するとそこにはミュウがおり、コウトと1対1で戦うことになります。

超音波を使うミュウの前に最初は劣勢でしたが、やがて逆に追い詰めていくコウト。
コウトがミュウを攻撃した時に切れたミュウの服の一部がプリンの鼻に落ち、匂いを嗅いだプリンは興奮。
プリンは女好きのスケベウサギであり、ミュウに飛びかかっていきます。
そしてミュウの上着を引っ張って破くと、そこにはブラジャーをしている姿が。
そう、ミュウは男ではなく女だったのです。そしてその胸元にはコウトと同じ神の剣の印が。

やがてミュウの部下を片付けたムサシとリキドウも駆け付けたため、形勢不利と見たミュウは逃走。
アジトへと逃げ帰りますが、そこをクロウの国の兵士に襲われて捕らえられてしまいます。
ミュウはファラオという国の王女でしたが、数年前にクロウの国に滅ぼされてしまい、
生き残った者たちと一緒に隠れ住んでいたというわけです。
クロウはファラオの血を根絶やしにしたいと思っており、ミュウにも追手を差し向けたと。

ミュウの部下たちと和解したコウトたちは、ミュウを救出します。
一旦ミュウをアジトへと帰しますが、
コウトが印を持っていることを知ったミュウの世話係が突然コウトに攻撃。
世話係の話では、印を持つ者は魔神の子であるためミュウに会わせてはならないと。

この星に伝わる神の書には、魔神の子が揃うと神が滅び、魔神が蘇って暗黒の時代を築くと書いてあります。
世話係は真実を確かめたければクロウの国へ行き、王が持っているリトマーの鏡を見ろと言います。
リトマーの鏡は、印を持つ人間の真実の姿を映し出すんだとか。

ミュウの案内で地下洞窟を通ってクロウの国へ向かっていると、モンスターに襲われます。
その戦闘中にコウトとミュウが手を繋ぐと、共鳴してとんでもない力を発揮。
一瞬でモンスターを消し去ってしまうのでした。
その圧倒的な力はまさに魔神の力で、それを見たムサシはある決意をするのでした。

その頃、クロウの国ではタケルという3人目の印を持つ男がクロウ王の前に出現。
弟であるコウトを探しているらしいのですが…。
クロウは持っているリトマーの鏡をタケルに見せると、そこには魔神の姿が。
印を持つ者が魔神の子であるという話は真実だったのです。

魔神の子が揃ってしまうと世界は魔神に支配されて終わってしまうため、
クロウはその前に一人ずつ殺していかねばならないと考えています。
ファラオ国を襲ったのもそのため。ミュウに魔神の子である印があったからです。
そして現在目の前にいるタケルも殺そうと戦いを挑み、優位に進めますが、
勝てないと思ったムサシに逃げられてしまいます。

洞窟を先に進んでいたコウトたちは、地震による地割れに巻き込まれて離れ離れになってしまいます。
組み合わせはコウトとリキドウ、ミュウとプリン。ムサシは別行動をしており、一緒にはいません。

まずはコウトとリキドウ。
リキドウはコウトは魔神の子だから今ここで殺せという神の声を聞きます。
ですがリキドウはコウトが魔神の子であるはずがないと信じ、神の声を無視します。
しかしコウトは、自分が魔神の子だったらリキドウに殺してほしいとお願いするのでした。

次にミュウとプリン。
洞窟から外に出たミュウとプリンですが、そこでタケルと遭遇。
タケルはミュウに印があると気付いてはおらず、軽い警告だけして立ち去ろうとしますが、
すれ違いざまに肩を叩いた時に印が共鳴。それによってタケルにバレてしまいます。
タケルはすでに魔神の子として覚醒しているため、
仲間を増やそうと、ミュウの中に眠る魔神としての心を蘇らせるのでした。

別行動をしていたムサシはクロウと接触。
リトマーの鏡を貸してもらうために正体を告げると、クロウの態度が一変。
リトマーの鏡の裏には予言が刻み込まれており、それによると
「異星から来た旅人が神の使者となり、魔神一族の野望を打ち砕く」とのこと。
ムサシたちバトルボイジャーがその神の使者であると確信したクロウは、リトマーの鏡を預けるのでした。

コウトとリキドウの前に怪我をしたプリンがやってきます。
魔神の子として目覚めてしまったミュウにやられたもので、コウトたちは急いでミュウの所へ向かいます。

コウトたちはその途中でリトマーの鏡を持つムサシと遭遇。
ムサシはコウトに「鏡に魔神が映っていたらお前を殺す。それでも見る勇気があるか」と問いかけますが、
すでに気持ちが固まっているコウトは見ることを決めるのでした。
そして鏡に映されたのは…光り輝くコウトの姿。魔神は映っていませんでした。
喜ぶリキドウですが、ムサシは腑に落ちない表情。

その頃、ムサシとミュウはクロウの所へやってきます。
タケル一人ではクロウに勝てないが、二人なら勝てると思ったからです。
クロウの必殺技も軽く打ち破って優位に進めていきますが、油断した一瞬の隙を狙われ、
闇鴉というクロウの奥義を受けてしまいます。
これは自らの血を相手の目にかけることで目潰しをするというもの。

形勢は逆転し、クロウはタケルを殺そうとしますが、ミュウに阻止されます。
ミュウも闇鴉を食らったはずですが、ミュウは魔神の五感を受け継いでおり、
目が見えなくても聴覚などを使って相手の気配を察知できるというわけです。
クロウはすでにボロボロなため、ミュウによって殺されようとしていますが、そこにコウトが登場。

コウトはミュウを説得しますが、ミュウは説得に応じず、逆にコウトの中に眠る魔神を蘇らせます。
魔神の子となってしまったコウトはタケル、ミュウと共に何処かへといなくなるのでした。

3人で行動をしていると、キャラバンを発見。
タケルはコウトにキャラバンを襲って食料を奪うように命令しますが、コウトは拒否。
魔神の子として目覚めたのはただの演技で、こうしてタケル、ミュウと3人になれることを狙ってのもの。

コウトはタケルに勝って自分の力で魔神を服従させ、人間に戻すと宣言。
タケルを追い詰めますが、ミュウのボウガンで撃たれてしまいます。
ミュウに撃たれたことでショックを受けるコウトですが、それでもミュウを説得。
ミュウの中に眠る人間としての意識が目覚め、魔神ではなく人間として生きたいという気持ちが強くなります。
そして彼女がとった行動は…自殺。人間でありたいという気持ちから、自分をボウガンで撃つのでした。

タケルによると、魔神の子が自分の手で自分を傷付けると、
魔神の罰によって生きていたとしても一生眠り続けると。
タケルはそれでも、生きてさえいればいつかは魔神の子として目覚めさせられると言い残し、
コウトにミュウを託して去っていくのでした。

その頃、クロウの国では魔神の下僕という謎の連中が出現。
クロウを捕らえて地下牢に閉じ込め、自らは姿形をクロウそのものに変えてコウトたちを待つのでした。

ムサシやリキドウ、プリンと合流したコウトはクロウの国へと戻ってきます。
プリンだけが匂いからクロウが偽者であることを見抜き、コウトたちに正体を知らせるために単独行動。
やがて地下牢で本物のクロウを発見し、リトマーの鏡を受け取ります。
鏡で偽者のクロウを映せば正体が判明するからです。

魔神の下僕はコウトたちを魔神の子として覚醒させるべく行動をしており、
その障害となっている2人のバトルボイジャー(ムサシ、リキドウ)を始末するのが目的。
偽者のクロウは酒に毒を入れて2人に飲ませて殺そうとしますが、そこにコウトが訪ねてきます。
毒によって声が出なくなっているムサシとリキドウは隠されることとなり、一人でコウトに会うクロウ。
するとそこにプリンがやってきて、リトマーの鏡をクロウに向けてその正体を判明させるのでした。

歯の奥に仕込んでいた解毒剤によって動けるようになったムサシたちも姿を現しますが、
そこにタケルも現れ襲いかかってきます。
不意打ちでリキドウが怪我をしたため、ムサシが応戦し、見事タケルを倒して殺そうとします。
しかしそれを止めるコウト。タケルにも人間の心が残っていると信じているからです。

困惑するタケルをリトマーの鏡で映すと、以前クロウに見せられた時よりも魔神が小さくなっています。
その時、偽者のクロウ(本当の名前はドービル)が背後からタケルに技をかけます。
魔神が小さくなっているということは人間としての心を取り戻しつつあるということであり、
それを危惧したドービルはタケルをしばらく眠らせることにしたというわけです。
そしてコウトたちの前からは消え去っていくのでした。

ミュウもタケルも深い眠りに落ちていて、目覚めません。
クロウは南にどんなに堅く閉ざされた心でも解き放つ能力を持つ術師がいるとコウトに告げ、
コウトたちは行ってみることに。

術師はキャラという女で、診てもらえることになりますが、
二人が魔神の子だということが分かると、目覚める前に始末せねばならないと二人の胸を剣で突き刺します。
それを見たコウトは激怒し、キャラを倒して涙します。

キャラはコウトに自分の命を捧げれば二人は助かるという提案をし、それを受け入れるコウト。
しかし眠りが浅くなっていたタケルとミュウは、やめるようコウトに言います。
そのやり取りを見たキャラは感動し、コウトの印の力を借りて二人を術にて治療するのでした。
怪我は治り、深い眠りからも覚めて完全復活。

印の力を借りると力が倍増するということは…そう、キャラも印を持つ魔神の子だったのです。
いつ魔神の子として覚醒するか不安で、全員が揃わなければそうならないという思いから、
他の魔神の子を殺そうとしていたわけです。
しかし人間としての心を持つコウトや仲間を想うミュウ、タケルを見て、
印があっても人間として生きていけると確信。考えをあらためてコウトたちの仲間になるのでした。

時を同じくして、魔神が目覚めます。空中に魔神が出現し、戦いを挑む4人。
しかし予言では印を持つ魔神の子5人が揃わないと魔神は倒せないとされており、
4人は魔神の体内へと飲み込まれてしまいます。
そして始まる消化活動。もうダメか…という時に、地上に置いてきたプリンが覚醒。額に印が現れます。
5人目の印を持つ者とは、人間ではなくウサギのプリンだったのです。

プリンの力によって魔神を倒した…かに思えましたが、それは魔神の一部に過ぎなかったことが判明。
魔神の子ではなく人間として目覚めた5人と魔神との戦いは今後も続いていくのでした。



・感想
一応忍者モノに分類される作品。でもほとんどそういう印象は受けないかも。
コウト、ムサシ、リキドウといったバトルボイジャーの3人がシノビの技を使うのと、
名前が日本的なものが多いってことぐらい?

内容は面白く、個人的にはかなり好きだった。
ムサシ、リキドウ、クロウといった脇役にも魅力があって素晴らしい。
でも打ち切りという悲しい結末に。最後なんていわゆる「俺たちの戦いはこれからだ!」オチで〆。

知っている人も多いとは思うけど、原作者である史村翔先生は武論尊先生の別名義。
さすがというべきか、良い作品に仕上がっている。
でも打ち切りってことは思ったよりも人気なかったんだろうなぁ。残念。
[ 2012/09/16 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(2)