松沢夏樹短編集

松沢夏樹短編集/松沢夏樹/全1巻


パッパラ隊でお馴染みな松沢夏樹先生の短編集。



・宇宙海賊だばだば一家
宇宙海賊である船長と、その息子のバグちゃん。通称だばだば一家。
人手不足なことから求人募集をしたところ、1人の女の子が応募をしてきます。
女の子の名前はかれん。地球の高校生です。

かれんは時給1万円という破格な条件に釣られて応募をしたものの、船長は地球のお金を持っておらず、
結局バグちゃんが銀行強盗をして手に入れてきたお金を渡すのでした。
これが原因でかれんも銀行強盗の一味として指名手配されてしまい、強制的にだばだば一家の仲間入り。

その後は宇宙を舞台に1P完結スタイルでギャグが繰り広げられていきます。
一応1つの回ごとに共通するテーマはあるものの、ストーリー性はないので次の回では全く別のテーマに。
ライバルとしてでべでべ一家も出てきます。



・名探偵に花束を
物語の舞台は関東大震災から数年後の東京。今ここでは怪盗バロンが大暴れをしています。
あまりにも簡単に仕事が成功するのでつまらなさを感じるバロン。
バロンには朱智というライバルがおり、彼の登場を待ちわびているのでした。

そしてついに朱智探偵事務所にバロンからの予告状が届きます。
しかし朱智は洋行中で、東京はおろか日本にすらいません。
そこで立ち上がったのが…朱智の娘であるとしの。
小林を引き連れてバロンを捕まえに行くのでした。

いつものように仕事を成功させるバロン。しかし予告状まで送ったのに出て来ない朱智にイライラ。
そしてバロンが脱出しようとしたところに、としのが登場。
としのはバロンにあしらわれて逃げられてしまいます。
それでも頑張って追いかけたとしのは、バロンが逃げ込んだアジトへとたどり着きます。

バロンは階段の上にいるため、昇っていくとしの。
しかし大震災によってほとんど崩れかけていた階段はどんどん崩壊していきます。
完全に崩れる寸前でバロンに助けられるとしの。
お姫様抱っこをされ、バロンの「朱智の娘を死なせるわけにはいかん」というセリフにときめくとしの。
バロンから父親と同じ匂いも感じ取るのでした。
その後バロンは頑張ったとしのに敬意を表し、盗んだ宝石を返して去って行くのでした。

数ヶ月後、再びバロンからの予告状が。
すでに帰国していた朱智は、自分への挑戦状か!と気合を入れますが、実は朱智ではなくとしの宛。
これに今度こそ絶対捕まえると張り切るとしのなのでした。



・魔法の妖精エステル
15年かけて魔導書の封印を解いた老人。
早速魔神を呼び出そうとしますが、出てきたのは可愛らしい妖精のエステル。
想像と全然違うものが召喚されたことでショックを受け、寝込む老人。
見かねたエステルは3つ願い事を叶えてあげると告げるのでした。

1つ目の願いは世界征服。しかしエステルが叶えたことで達成されたのは、でかい制服。
2つ目は郵便が来てハンコを探していたのに見つからず、何気なく言った「ハンコを探してくれ」の言葉。
これをエステルは願いとして叶えてしまったため、とうとう願いは1つを残すのみとなってしまうのでした。

最後の1つということで真剣に悩む老人。
暇なエステルはその間、家の中を掃除して綺麗にします。
そして最後の願い事、それは願いを4つに増やせというもの。これは当然ながら却下されてしまいます。

願いが叶えられず駄々をこねた老人が外に飛び出すと、車に轢かれてしまいます。
瀕死の老人に最後の1つの願いを使って怪我を治すように言うエステル。
それでも老人は断固拒否します。やがて意識不明に。
時間がないと思ったエステルは最後の1つの願いを無理やり決め、魔法の力でそれを叶えようとします。
しかし願いゲージが足りず、このままでは治せないことが判明。
仕方ないので自らのエネルギーも使用して老人の怪我を治すのでした。

目覚めた老人は、エネルギーを使ったことで小さくなってしまったエステルを発見。
エステルのことを必要とする人間がいればまた元の大きさに戻れることが分かり、
命を救ってもらった老人は感動してその人間は目の前にいると言ってエステルと仲良く暮らすのでした。



・あっぱれ勇者アメリカン
舞台は黒船がやってきた後の19世紀末のジパング。
外国との貿易港であったヨコハマ港に1人の男が上陸します。彼の名はミック・タイガー。
一攫千金を夢見てランジェリーを売りに来た、お調子者は性格のアメリカ人。

早速商売を始めますが、ジパング男子はまわしを履くべきという思想のすもう軍団に邪魔をされます。
そこを助けに入る、西洋メイドの格好をした2人組の女の子。名前はあげはとしじみ。
2人は幕府の人間であり、ミックをお城へと連れていきます。ちなみにメイドの格好は姫様の趣味。

姫様は男はブリーフ・トランクス、女はランジェリーという下着維新を起こしたいと考えています。
しかし先程のすもう軍団が障害となっているため、ミックに勝負してくるよう命令。
勝てばミックにランジェリーの独占販売を許可するという非常に美味しい話であったため、乗るミック。
お供としてあげはとしじみも同行することになります。

すもう軍団のいる両国国技館へと乗り込む3人。
あげはとしじみでザコは全員倒しますが、ボスである横綱に敗北するあげは。
服もビリビリに破かれ、パンツ一枚にされてしまいます。

あげはのピンチにこれまでヘタレだったミックが奮起。
まわしが掴めなければ技が出せないだろうということで、全裸で横綱に挑んでいきます。
それでも力の差は歴然で、押し潰されてしまうミック。
しかしあげははその隙を見逃さず、背後から迫って横綱をなぎなたで倒すのでした。

ミックはこの活躍によってジパング国内のランジェリー販売を一手に握り、大金持ちとなったのでした。



・感想
前半の100ページが宇宙海賊だばだば一家で、後半80ページが3つの読み切り。
ちなみにだばだば一家はギャグ王で1年間連載されていた作品。
本来なら単体で単行本化されているべきだけど、ページ数が足りないのでこの短編集にまとめられた形か。

基本的にはどの作品もギャグ系。
気に入った作品は「名探偵に花束を」。他はそれなりかな。
キャラ的にはあっぱれ勇者アメリカンのあげはが可愛い。

それと、表紙を取ったカバー下におまけマンガとして
「それいけ!チューカソバン」「それいけ!犬マン」の2本が掲載されていたり。どっちも4コマ。

最後に掲載雑誌情報。
宇宙海賊だばだば一家(月刊少年ギャグ王平成6年5月号~平成7年4月号掲載)
名探偵に花束を(月刊少年ガンガン平成4年11月号掲載)
魔法の妖精エステル(増刊フレッシュガンガン平成5年冬期臨時増刊号掲載)
あっぱれ勇者アメリカン(平成7年秋季臨時増刊号掲載)
[ 2012/08/27 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(0)

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