天空忍伝バトルボイジャー

天空忍伝バトルボイジャー/史村翔・結賀さとる/全4巻


ガンガンで連載されていた忍者モノの作品。



・内容
シノビの技を使う集団、バトルボイジャー。
彼らは神の剣の印を持つ者を探して旅をしています。
神の宿る星へとやってきたバトルボイジャーは、とある村にてコウトという神の剣の印を持つ子供を発見。
村の者に頼み込んでコウトを引き取るのでした。

それから10年後。
コウトは13歳となり、ウサギのプリン、バトルボイジャーのムサシ、リキドウと一緒に冒険をしています。
この10年間でコウトはバトルボイジャーの2人からシノビとしての技を叩き込まれており、
立派に成長を果たしています。

神の剣の印を持つ者は全部で5人。コウトたちは他の仲間を探して冒険をしています。
そしてある時、ミュウという男がリーダーの野党に襲われます。
ムサシとリキドウがその場を引き受け、コウトとプリンは森へ逃げ込むことに。
するとそこにはミュウがおり、コウトと1対1で戦うことになります。

超音波を使うミュウの前に最初は劣勢でしたが、やがて逆に追い詰めていくコウト。
コウトがミュウを攻撃した時に切れたミュウの服の一部がプリンの鼻に落ち、匂いを嗅いだプリンは興奮。
プリンは女好きのスケベウサギであり、ミュウに飛びかかっていきます。
そしてミュウの上着を引っ張って破くと、そこにはブラジャーをしている姿が。
そう、ミュウは男ではなく女だったのです。そしてその胸元にはコウトと同じ神の剣の印が。

やがてミュウの部下を片付けたムサシとリキドウも駆け付けたため、形勢不利と見たミュウは逃走。
アジトへと逃げ帰りますが、そこをクロウの国の兵士に襲われて捕らえられてしまいます。
ミュウはファラオという国の王女でしたが、数年前にクロウの国に滅ぼされてしまい、
生き残った者たちと一緒に隠れ住んでいたというわけです。
クロウはファラオの血を根絶やしにしたいと思っており、ミュウにも追手を差し向けたと。

ミュウの部下たちと和解したコウトたちは、ミュウを救出します。
一旦ミュウをアジトへと帰しますが、
コウトが印を持っていることを知ったミュウの世話係が突然コウトに攻撃。
世話係の話では、印を持つ者は魔神の子であるためミュウに会わせてはならないと。

この星に伝わる神の書には、魔神の子が揃うと神が滅び、魔神が蘇って暗黒の時代を築くと書いてあります。
世話係は真実を確かめたければクロウの国へ行き、王が持っているリトマーの鏡を見ろと言います。
リトマーの鏡は、印を持つ人間の真実の姿を映し出すんだとか。

ミュウの案内で地下洞窟を通ってクロウの国へ向かっていると、モンスターに襲われます。
その戦闘中にコウトとミュウが手を繋ぐと、共鳴してとんでもない力を発揮。
一瞬でモンスターを消し去ってしまうのでした。
その圧倒的な力はまさに魔神の力で、それを見たムサシはある決意をするのでした。

その頃、クロウの国ではタケルという3人目の印を持つ男がクロウ王の前に出現。
弟であるコウトを探しているらしいのですが…。
クロウは持っているリトマーの鏡をタケルに見せると、そこには魔神の姿が。
印を持つ者が魔神の子であるという話は真実だったのです。

魔神の子が揃ってしまうと世界は魔神に支配されて終わってしまうため、
クロウはその前に一人ずつ殺していかねばならないと考えています。
ファラオ国を襲ったのもそのため。ミュウに魔神の子である印があったからです。
そして現在目の前にいるタケルも殺そうと戦いを挑み、優位に進めますが、
勝てないと思ったムサシに逃げられてしまいます。

洞窟を先に進んでいたコウトたちは、地震による地割れに巻き込まれて離れ離れになってしまいます。
組み合わせはコウトとリキドウ、ミュウとプリン。ムサシは別行動をしており、一緒にはいません。

まずはコウトとリキドウ。
リキドウはコウトは魔神の子だから今ここで殺せという神の声を聞きます。
ですがリキドウはコウトが魔神の子であるはずがないと信じ、神の声を無視します。
しかしコウトは、自分が魔神の子だったらリキドウに殺してほしいとお願いするのでした。

次にミュウとプリン。
洞窟から外に出たミュウとプリンですが、そこでタケルと遭遇。
タケルはミュウに印があると気付いてはおらず、軽い警告だけして立ち去ろうとしますが、
すれ違いざまに肩を叩いた時に印が共鳴。それによってタケルにバレてしまいます。
タケルはすでに魔神の子として覚醒しているため、
仲間を増やそうと、ミュウの中に眠る魔神としての心を蘇らせるのでした。

別行動をしていたムサシはクロウと接触。
リトマーの鏡を貸してもらうために正体を告げると、クロウの態度が一変。
リトマーの鏡の裏には予言が刻み込まれており、それによると
「異星から来た旅人が神の使者となり、魔神一族の野望を打ち砕く」とのこと。
ムサシたちバトルボイジャーがその神の使者であると確信したクロウは、リトマーの鏡を預けるのでした。

コウトとリキドウの前に怪我をしたプリンがやってきます。
魔神の子として目覚めてしまったミュウにやられたもので、コウトたちは急いでミュウの所へ向かいます。

コウトたちはその途中でリトマーの鏡を持つムサシと遭遇。
ムサシはコウトに「鏡に魔神が映っていたらお前を殺す。それでも見る勇気があるか」と問いかけますが、
すでに気持ちが固まっているコウトは見ることを決めるのでした。
そして鏡に映されたのは…光り輝くコウトの姿。魔神は映っていませんでした。
喜ぶリキドウですが、ムサシは腑に落ちない表情。

その頃、ムサシとミュウはクロウの所へやってきます。
タケル一人ではクロウに勝てないが、二人なら勝てると思ったからです。
クロウの必殺技も軽く打ち破って優位に進めていきますが、油断した一瞬の隙を狙われ、
闇鴉というクロウの奥義を受けてしまいます。
これは自らの血を相手の目にかけることで目潰しをするというもの。

形勢は逆転し、クロウはタケルを殺そうとしますが、ミュウに阻止されます。
ミュウも闇鴉を食らったはずですが、ミュウは魔神の五感を受け継いでおり、
目が見えなくても聴覚などを使って相手の気配を察知できるというわけです。
クロウはすでにボロボロなため、ミュウによって殺されようとしていますが、そこにコウトが登場。

コウトはミュウを説得しますが、ミュウは説得に応じず、逆にコウトの中に眠る魔神を蘇らせます。
魔神の子となってしまったコウトはタケル、ミュウと共に何処かへといなくなるのでした。

3人で行動をしていると、キャラバンを発見。
タケルはコウトにキャラバンを襲って食料を奪うように命令しますが、コウトは拒否。
魔神の子として目覚めたのはただの演技で、こうしてタケル、ミュウと3人になれることを狙ってのもの。

コウトはタケルに勝って自分の力で魔神を服従させ、人間に戻すと宣言。
タケルを追い詰めますが、ミュウのボウガンで撃たれてしまいます。
ミュウに撃たれたことでショックを受けるコウトですが、それでもミュウを説得。
ミュウの中に眠る人間としての意識が目覚め、魔神ではなく人間として生きたいという気持ちが強くなります。
そして彼女がとった行動は…自殺。人間でありたいという気持ちから、自分をボウガンで撃つのでした。

タケルによると、魔神の子が自分の手で自分を傷付けると、
魔神の罰によって生きていたとしても一生眠り続けると。
タケルはそれでも、生きてさえいればいつかは魔神の子として目覚めさせられると言い残し、
コウトにミュウを託して去っていくのでした。

その頃、クロウの国では魔神の下僕という謎の連中が出現。
クロウを捕らえて地下牢に閉じ込め、自らは姿形をクロウそのものに変えてコウトたちを待つのでした。

ムサシやリキドウ、プリンと合流したコウトはクロウの国へと戻ってきます。
プリンだけが匂いからクロウが偽者であることを見抜き、コウトたちに正体を知らせるために単独行動。
やがて地下牢で本物のクロウを発見し、リトマーの鏡を受け取ります。
鏡で偽者のクロウを映せば正体が判明するからです。

魔神の下僕はコウトたちを魔神の子として覚醒させるべく行動をしており、
その障害となっている2人のバトルボイジャー(ムサシ、リキドウ)を始末するのが目的。
偽者のクロウは酒に毒を入れて2人に飲ませて殺そうとしますが、そこにコウトが訪ねてきます。
毒によって声が出なくなっているムサシとリキドウは隠されることとなり、一人でコウトに会うクロウ。
するとそこにプリンがやってきて、リトマーの鏡をクロウに向けてその正体を判明させるのでした。

歯の奥に仕込んでいた解毒剤によって動けるようになったムサシたちも姿を現しますが、
そこにタケルも現れ襲いかかってきます。
不意打ちでリキドウが怪我をしたため、ムサシが応戦し、見事タケルを倒して殺そうとします。
しかしそれを止めるコウト。タケルにも人間の心が残っていると信じているからです。

困惑するタケルをリトマーの鏡で映すと、以前クロウに見せられた時よりも魔神が小さくなっています。
その時、偽者のクロウ(本当の名前はドービル)が背後からタケルに技をかけます。
魔神が小さくなっているということは人間としての心を取り戻しつつあるということであり、
それを危惧したドービルはタケルをしばらく眠らせることにしたというわけです。
そしてコウトたちの前からは消え去っていくのでした。

ミュウもタケルも深い眠りに落ちていて、目覚めません。
クロウは南にどんなに堅く閉ざされた心でも解き放つ能力を持つ術師がいるとコウトに告げ、
コウトたちは行ってみることに。

術師はキャラという女で、診てもらえることになりますが、
二人が魔神の子だということが分かると、目覚める前に始末せねばならないと二人の胸を剣で突き刺します。
それを見たコウトは激怒し、キャラを倒して涙します。

キャラはコウトに自分の命を捧げれば二人は助かるという提案をし、それを受け入れるコウト。
しかし眠りが浅くなっていたタケルとミュウは、やめるようコウトに言います。
そのやり取りを見たキャラは感動し、コウトの印の力を借りて二人を術にて治療するのでした。
怪我は治り、深い眠りからも覚めて完全復活。

印の力を借りると力が倍増するということは…そう、キャラも印を持つ魔神の子だったのです。
いつ魔神の子として覚醒するか不安で、全員が揃わなければそうならないという思いから、
他の魔神の子を殺そうとしていたわけです。
しかし人間としての心を持つコウトや仲間を想うミュウ、タケルを見て、
印があっても人間として生きていけると確信。考えをあらためてコウトたちの仲間になるのでした。

時を同じくして、魔神が目覚めます。空中に魔神が出現し、戦いを挑む4人。
しかし予言では印を持つ魔神の子5人が揃わないと魔神は倒せないとされており、
4人は魔神の体内へと飲み込まれてしまいます。
そして始まる消化活動。もうダメか…という時に、地上に置いてきたプリンが覚醒。額に印が現れます。
5人目の印を持つ者とは、人間ではなくウサギのプリンだったのです。

プリンの力によって魔神を倒した…かに思えましたが、それは魔神の一部に過ぎなかったことが判明。
魔神の子ではなく人間として目覚めた5人と魔神との戦いは今後も続いていくのでした。



・感想
一応忍者モノに分類される作品。でもほとんどそういう印象は受けないかも。
コウト、ムサシ、リキドウといったバトルボイジャーの3人がシノビの技を使うのと、
名前が日本的なものが多いってことぐらい?

内容は面白く、個人的にはかなり好きだった。
ムサシ、リキドウ、クロウといった脇役にも魅力があって素晴らしい。
でも打ち切りという悲しい結末に。最後なんていわゆる「俺たちの戦いはこれからだ!」オチで〆。

知っている人も多いとは思うけど、原作者である史村翔先生は武論尊先生の別名義。
さすがというべきか、良い作品に仕上がっている。
でも打ち切りってことは思ったよりも人気なかったんだろうなぁ。残念。
[ 2012/09/16 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(2)

Re: タイトルなし

初めまして。

自分も小中学生の時にガンガン系の雑誌にハマっていまして、
少しずつ単行本を集めていたら読んでいた頃の作品は全て集めることができたので、
趣味がてら画像と一緒に紹介をして感想を書いたりしています。

夢幻街は良い作品でしたね。
最後の方は掲載誌がガンガンからガンガンファンタジーの方に変わってしまったのが残念でしたが。

ゆでたまご先生はガンガンでライオンハートを連載してましたね。
車田正美先生の方も、エビルクラッシャー魔矢という作品をガンガンに載せていた記憶があります。
[ 2012/09/17 19:02 ] [ 編集 ]

小中学生のころのガンガン系の雑誌は面白かったな、夢幻街という漫画があったな、と思って検索していたらこのブログに着きました。

バトルボイジャーってありましたね。
一時期ゆでたまごやら車田正美やら大御所を集めていた時期もありましたが、これの原作者が武論尊だったとはまったく知りませんでした。
作画の結賀さとるで結構絵柄もきれいだったような……懐かし過ぎて泣けてきます。
[ 2012/09/17 15:43 ] [ 編集 ]

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