女神異聞録ペルソナ

女神異聞録ペルソナ/上田信舟/全8巻


ガンガンファンタジーで連載されていた作品。



・内容
主人公は藤堂尚也(とうどうなおや)という高校2年生の少年。
御影町(みかげちょう)にある聖エルミン学園という高校へ通っています。

放課後にクラスメイトの南条、マーク、ブラウン、エリー、ゆきの、あやせの6人と一緒に文化祭の準備をしていると、
ブラウンに誘われて「ペルソナ様」という遊びをすることに。
すると教室内に異変が起き、白い服を来た謎の少女が現れて「助けて」と呼びかけてくるのでした。

その後意識を失った尚也は、意識下でフィレモンという謎の人物に遭遇します。
そしてフィレモンから、自分の中に潜む神や悪魔の姿をしたもう1人の自分…いわゆる「ペルソナ」を呼び出す力を贈られるのでした。

尚也が目を覚ますとそこは保健室。
特に身体に問題はありませんが、担任の冴子(さえこ)先生に言われて念の為に病院へ精密検査を受けに行くことに。
病院には園村麻希(そのむらまき)という身体が弱くて半年前から入院しているクラスメイトもいるため、
ついでにお見舞いをしてくるようにも言われます。

南条、マーク、ゆきのの3人も精密検査を受けることとなり、4人で病院へ。
麻希の病室へ行って会話をしていると、麻希の様態が急変。緊急手術を受けることになります。
手術室前でみんなが見守っていると、突然大きな地震が発生。
尚也は急いで手術室の扉を開けてみますが、そこには壁があるだけで手術室など存在しないのでした。

麻希を探して病院をうろつく一行ですが、様子がおかしいことに気付きます。
病院内はゾンビが徘徊していて、次々に医者や看護婦を襲っています。
そして尚也もゾンビに殺されそうになったその時でした。
尚也は自分の中に眠る「セイメイコンゴウ」というペルソナを具現化させ、ゾンビを撃破。
他のクラスメイトたちもペルソナの力を使ってゾンビを倒すのでした。

病院から外へ出た尚也たちですが、そこで異変に気付きます。
尚也たちのいる御影町はモヤのようなもので覆われており、そこから外へ出ようとして押し返されてしまって出られません。
つまり、御影町は完全に隔離されて閉じ込められてしまったというワケなのでした。
そして御影町は悪魔が徘徊する地に。

学校へ戻ることにした尚也たちは、帰り道でエリーと遭遇。エリーもペルソナを使えるようになっています。
エリーは麻希の母親と一緒にいたため、一緒に学校へ。
そしてこの異変の原因は、麻希の母親が勤めているセベクという企業の神取鷹久(かんどりたかひさ)という男が引き起こしたものだと判明。
その後学校内でちょっとした騒ぎがあり、あやせもペルソナを使えるようになります。

麻希の母親が眠っている間にセベクのIDカードをこっそりと拝借した尚也は、セベクへ向かうことに。
ペルソナを使えるメンバー全員がいなくなると何かあった時に困るため、ゆきのとあやせの2人は学校へ残ることにします。
ペルソナは使えませんがブラウンも一緒に行くことになり、セベクへ。

セベクへ行く途中で尚也たちは、行方不明になっていた園村麻希と遭遇。
しかしすぐに麻希の様子に違和感を覚えます。
尚也たちの知る園村麻希という人間は病弱でおとなしい性格なのですが、この麻希は正反対の性格。
仲間たちは悪魔が化けてるのではないかと怪しみますが、麻希と幼馴染である尚也が昔のことを質問をして本人であることを確認。
麻希もペルソナを使うことができ、また1人仲間が増えるのでした。

セベクの神取がいる部屋へ行くと、そこではクラスメイトの城戸玲司(きどれいじ)が神取と戦っています。
どうやらこの2人には因縁があるようですが…。
神取も玲司もペルソナ使いで、尚也たちは玲司に加勢しますが神取の強さは圧倒的。
ペルソナの力を持たないブラウンが致命傷を負いますが、「死にたくない」という思いからペルソナを発動。
これで全てのペルソナ使いが揃ったことになります。

神取は「デヴァ・システム」というものを研究しています。
全ての異変はこのデヴァ・システムが引き起こしたもの。
やがて現れた「アキ」という黒服の謎の少女によって、尚也たちはどこかへと飛ばされてしまうのでした。

尚也が目覚めた場所は、聖エルミン学園の体育館。しかしすぐに違和感が。
その原因…それはこの体育館は半年前に取り壊されたものだということ。
尚也が教室へ行ってみると、そこには他の仲間たちの姿も。
そしてどうやらここは平行世界であるという結論に達します。
明るく元気な園村麻希はこっちの世界の人間で、尚也たちが知る病弱でおとなしい園村麻希とは同一人物であると同時に別人であると。

麻希の話によると、こっちの世界には「マイ」と「アキ」という2人の少女がいるということです。
そしてアキが御影町の半分を支配しており、そちらはD-サイドと呼ばれている悪魔の巣窟。
セベクビルで神取とアキが繋がっているのを知った尚也たちは、アキに会うためD-サイドへ向かうことに。
途中でこっちの世界の御影町も、尚也たちのいた世界と同じようにモヤで囲まれているのを発見。
そこで麻希からおかしな話を聞きます。この世界ではこれが普通で、御影町の外には何も存在しないと…。

アキがいるのはマナの城という場所で、そこに入るにはアキが持っているペンダントと同じものが必要だと分かります。
そしてそのペンダントを持っているのはマイ。
マイがいるという森へやってきた尚也たちは、いろいろありつつもマイからペンダントを預かるのでした。

マナの城へやってきた尚也たち。ここに神取とアキがいます。
しかし神取はアキと一緒に元の世界へと帰っていき、尚也たちは強力な悪魔たちと戦いに。
全て倒したと思ったその時、麻希を狙って1匹の悪魔が。その正体は麻希の母親。
なんとか母親を元の姿へと戻すと、部屋の中にデヴァ・システムの端末を発見。
セベクで働いている麻希の母親はこれを操作することができるため、神取を追って尚也たちも元の世界へ送ってもらいます。

しかし途中でアキの干渉が入り、ワープした先は氷漬けとなった聖エルミン学園。
ここにはゆきのとあやせがいて、詳しく事情を聞くとどうやら雪の女王と呼ばれる存在の仕業だそうです。
さらに聖エルミン学園は異次元へと飛ばされており、学校の外は異空間が広がるのみで何もありません。

「守護者」と呼ばれる存在、そして雪の女王も倒して元の世界へ…とはいかず、依然として聖エルミン学園は異次元を漂ったまま。
しかし仮面を被った謎の生徒の力により、尚也たちだけ元の世界へと送り込まれます。

戻ってきた場所はセベクビル。
神取の所へ行く尚也たちですが、神取はすっかりやる気が無くなっています。
神取の目的はデヴァ・システムを利用して現世の神となることでしたが、いざその力を手に入れてしまったら虚しくなったと。

さらに神取にはまだ良心が残っており、自分を止めてくれる存在として尚也たちを今まで殺さずにいたということも判明。
しかし迷い続ける神取はやがて「這い寄る混沌」の「ニャルラトホテプ」にその身を乗っ取られてしまいます。
そして尚也たちは全力で戦いニャルラトホテプを倒すのでした。

神取は死ぬ直前に正気へ戻り、全ての真実を話します。
デヴァ・システムによって尚也たちが送られていた平行世界…それは本物の園村麻希が創りだしたものだと。
御影町しか存在しなかったり、学校の体育館が旧校舎しかなかったのもそのため。
園村麻希が明るく元気な学園のアイドル的な存在だったのも、全て本物の麻希による願望の投影によるもの。

「マイ」と「アキ」という2人の少女…その正体も麻希。
麻希をローマ字にすると「MAKI」。それをアナグラムにした名前が「MAI」「AKI」というわけです。
そしてマイは麻希の光の部分、アキは麻希の影の部分が凝縮された存在。

現在尚也たちと一緒にいる麻希は、自身の存在が本物の麻希の分身だと知り発狂。
今まで尚也たちを殺そうとしてきた悪魔たちも、全て本物の麻希が創りだしたものということで責任も背負い込みます。

本物の麻希はデヴァ・システムによって生命維持がなされている状態。
完全に心を閉ざしており、尚也たちが呼びかけても返事がありません。
さらに神取を殺されたことによって怒りに震えるアキは、「パンドラ」にその身を捧げます。

マイとアキが持っていたペンダントの力によって再び麻希の創りだした世界へ戻ってくる尚也たち。
そこで尚也は自分の過去と向き合い、麻希も立ち直っていよいよパンドラとの最終決戦へ。

パンドラの強さは圧倒的でしたが、麻希は自らを吸収させることで内面からパンドラを打ち破ります。
パンドラが倒れたことで麻希の世界は崩壊が始まり、元の世界へ帰ることはできない分身の麻希はみんなに別れを告げるのでした。


エピローグ。
あれから1年以上が経過。御影町はすっかり元通りの日常を取り戻しています。
事件は「セベク・スキャンダル」として一時期世の中を騒がせましたが、真相は明らかにされぬまま忘れ去られていったのでした。

本物の麻希は昏睡状態のまま元のICUから発見されましたが、命に別状はなく3年から復学。
エリーたちの助力もあり、なんとか卒業もできるようです。
かつて一緒に行動を共にした分身の麻希に恋心を抱いていた尚也は、今の麻希を見て一抹の寂しさを覚えますが、
今の麻希がデジャヴのように分身の麻希と同じ言動・行動を取るのを見て笑顔を見せるのでした。



・感想
メガテンシリーズの流れを汲む作品である、PSのRPG「女神異聞録ペルソナ」のコミカライズ。
魔神転生のコミカライズはかなりのハイレベルだったけど、これはそれをさらに上回る素晴らしい出来。
原作やった人は当然楽しめるし、やっていない人でも理解できる内容。
ゲームのコミカライズ作品は数え切れぬほど読んできた自分だけれど、これは間違いなくトップレベル。
久しぶりに読んでみて原作の方もまたプレイしたくなってしまったほど。

あとこの作品、エリーがやたらと魅力的に描かれていて可愛かったりする。
主人公との絡みもわりと多くて優遇されているかも。
7巻の表紙でも仲間の女性陣としては唯一主人公とのツーショットだったりね。

ちなみにこの作品、雑誌連載の方は急に終わってしまったらしくて最終回が掲載されなかったようです。
全44話あって、Gファン本誌に掲載されたのは41話まで。
残り3話分(100ページ以上)が単行本完全描き下ろしとなっているので、
この作品のファンでさらに雑誌派だったという人は最終巻だけでも手に入れた方がいいかと。

単行本のみの要素。
上でも書いたように、最終巻となる8巻に42~44話(最終話)が完全描き下ろしで収録されています。
さらに1~8巻の全てにあとがき有り。

3巻には「巻末特別番外(台)編」というおまけ漫画が掲載。仲間たちで銭湯へ行くというギャグノリの漫画。
4巻では「青春の食卓」というおまけ漫画。腹ごしらえとしてコンビニで買ってきたおにぎりを食べる一行ですが、賞味期限が切れていて…。
さらに4巻には「桜の頃」という番外編も掲載されていますが、こちらはGファン本誌でも掲載されたものなので描き下ろしではありません。

5巻には「巻末バンドマンガ」というおまけ漫画。バンドをやることになった尚也たちはそれぞれ自分の思うバンドのイメージでコスプレを…。
6巻の巻末おまけ漫画は「だめドリーム」。尚也と和也(交通事故で死んだ尚也の兄)が休日にどのような過ごし方をしているかという内容。
7巻は「家族の肖像」という巻末おまけ漫画。家族ごっこがしたいアキが神取と和也を巻き込んで…。ちなみにパパ役が神取でママ役が和也。

画像はHDD整理してたら昔撮った画像が出てきたので、それを使用。
前回取り上げた魔神転生のもあったのでついでに差し替え。
どうも前に使ってた性能劣るデジカメの方が鮮明に撮れてるんだよなぁ。
ゲシュタルト、浪漫倶楽部など他にもいくつか前に撮った時の画像があったから、そっちも差し替えるかもしれない。
[ 2013/03/29 ] エニックス漫画 | TB(0) | CM(2)

Re:

遅レス且つまた更新止まり気味ですみません。近いうちには再開させる予定ですので。
もう手に入れてるかもしれませんが、ペルソナはわりとブックオフとかでもよく置いてあったりするので見つけやすいかもですね。
新装版も出てるようなので、全巻揃えるとかではないならそっちでも。

箱田真紀先生のファイアーエムブレムは自分も好きな作品でしたねぇ。
アリティア解放までではなく最後まで読んでみたかったなぁ、と。
[ 2013/05/29 03:15 ] [ 編集 ]

更新再開されてて嬉しいです。
ゲームのコミカライズが多かったGFの中でペルソナはファイアーエムブレムと並んで当時お気に入りでした。
話がサクサク進みつつも各人のどろりとした内面もうまく描けていて、ペルソナ進化の流れも熱い
神取ら悪役三人もいい味を出していて、とても魅力的な漫画だったと思っています。
本誌では麻紀が退院したところまでは覚えがあるのですが描きおろしでその後を100ページも書いているとは知りませんでした
まんだらけで探してみようかな……
[ 2013/05/10 23:08 ] [ 編集 ]

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